輝度
輝度は、発光体の明るさを表すときになくてはならない光の単位である。
光の単位には光度、光束、照度、輝度、(それにエネルギとしてのワット)の基本単位があり、状況に応じてこれらの単位を使い分けている。
日常生活では、ほとんどの場合、照度(ルクス)で明るさの度合いを表すことが多いが、テレビの画面や電球そのものの明るさを表すときは輝度を用いる。
ここでよく間違われるのが輝度と光度である。
輝度と光度の認識がきちんとできていれば、光の単位の捉え方はかなり楽になると思われるが、日常頻繁に使うものではないために認識するのはちょっと辛いかもしれない。
光度、照度、輝度の相互の単位間を取り持って1元化した考えのできる光の単位が光束(こうそく)という概念である。
光を1本1本の束と考えて、その束(光束=ルーメン)がどれだけの量で空間に放射され(光度)、どれだけの単位密度で放射され(輝度)どれだけの量が面にあたるか(照度)という具合に関連づけられるようになる。
ちょうど頭に生えている髪の毛を想像してもらえるとわかりがよいかも知れない。
若い人は髪の毛がフサフサとして単位面積あたりの髪の本数が多いのに、年を経るに従って薄く(単位面積当たりに生えている本数が少なくなる)のに似ている。
髪の毛が多いフサフサした形の光は単位面積あたりの光束が多く放射され輝度が高いといえる。
どれだけの面積から光束が放射され(輝度)、どれだけの面積に光束が照射される(照度)かによってこれらの値は変わるが、根本は光束(ルーメン)で統一しうる。