光のいろは

光を基礎から知るブログ

固体グリーンレーザーの原理、波長

固体グリーンレーザー

アルゴンイオンレーザーの代替として、固体レーザーをベースにした緑色の連続発振を行うレーザーを固体グリーンレーザーと呼んでいる。

イオンレーザーは、キャビティが放電管になっていて、これにアルゴンガスなどの希ガスを封入して高圧放電を起こしてレーザー発振を行っている。

これに対し固体レーザーは、キャビティに固体ロッドを用い、このロッドに半導体レーザーなどの励起光を与えて発振させるものである。

励起光源を含めすべて固体素子を使うためにコンパクトになり、電源も100VACの壁コンセントを使用できるほど、電気を消費しないため急速に需要を伸ばしてきた。

固体グリーンレーザーの発振器は、Nd:YAGやYLF(イットリウム・リチウム・フッ化物)、YVO4(イットリウム・バナジウム酸塩)、YAlO3(イットリウム・アルミ酸塩)を使っている。

Nd:YAGは、ネオジウムが1.06μmのレーザー遷移を行うが、母体の材質が変わると発光も若干変わる。

固体レーザーでは、赤外発光であるので光学素子(LBO=非線形光学素子)を組み込んで、これに発振光を導き入れて半分の波長にしている。こうして532nmの緑のレーザー光を取り出している。