レーザ光の強さ
レーザ光について、レーザ光が照らす面の照度、光束の値について考えてみたい。
レーザ光は、レーザポインタなどで認知されているように、光の放射の指向性が強い発光体である。
また、今までに述べたような光度とか輝度のような考え方が適用し難い光である。
レーザ光を光度(カンデラ)で表示することはまずない。
ほとんどワット(W)表示であり、単発発光レーザではジュール(J)で表される。
光を光度の単位で表示する背景には、光が四方八方に拡がるという暗黙の考えがあり、この考え方に対してレーザ発光の拡がりはほど遠いのである。
また、輝度という考えも適当ではない。
レーザの光は、直径1mm程度の光の線のようなものである。
輝度はある面積からの完全拡散を想定した光の広がりをもった光束密度で論ずるため、指向性の強いレーザ光では輝度という考え方も適応できない。
しかし、レーザ光をレンズで広げて白い紙に照射すれば、その部分は明るくなり照度としての扱いはできる。