ライムライト
懐かしい響きのある光源である。
「ライムライト」という言葉の響きはチャップリンの映画のイメージが強いのかも知れない。
ライムライトは、電気を使わない映画用映写機の光源である。
電気を使わないから、電気のない地方の映画館や休電日(昔はあった)に使用された。
このライトは1915年頃(90年ほど前)まで使われていたそうである。
ライムライトは、酸素と水素の混合ガスを点火させ、この炎を生石灰片(酸化カルシウム)に当てて強い白色光を得るものである。
石灰光ともいわれていた。
酸素と混合するガスは、水素に限らず日本ではエーテルが使われたそうである。
その他アセチレンやベンジン、ガソリンなども使われた。
ライム(石灰片)はφ25mm、50mm長の棒で空気や湿気に弱く、水分を吸って消石灰となって粉状にくずれてしまうため保管には注意が必要であった。
また、炎を同じ所に当て続けると輝度が落ち安定した光が得られないため、棒を回転させたり、ジルコニウムやセリウム、トリウムなどを添加させたライム棒も使われていた。